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ホスタをタネから育ててみませんか?


毎年新しい、美しいホスタの品種が紹介されます。品種によってはXX万円と言う高額の価格がつけられます。さて、お財布の底をはたいて、まだ新しく、稀で高価なホスタを購入したとしましょう。大事に育てて秋にはたくさんの種を採取、その種を植えました。2~3年後にはXX万円のホスタが庭中いっぱい、大収益です...ヨネ?残念ながらそう簡単にはいきません。ホスタの実生の苗は親と同じ姿には育たないのです。兄弟姉妹でも顔や体格、性格が違うように、同じさやから飛び出た種でさえ同じには育ちません。

下の写真1と写真2は、どちらも一株の'Great Expectations' (写真3) から採取したタネの実生苗です。これで上に述べたことの意味をわかっていただけると思います。ホスタをタネから育てるのは、このように予想がつかないので、おもしろいのです。


写真1: 紺の苗

写真2: 黄金苗

写真3: 親株

'Revolution', 'Korean Snow' あるいは 'Don Quixote' といった縞斑、あるいは散り斑の株のタネからは高確率で斑入りの苗が育ちます。でもそれ以外の場合、蒔いたタネは、まずほとんど単色の苗になるといっていいでしょう。覆輪や中斑の苗は一色に戻ってしまい、芳香の花もその香りは子孫に受け継がれないようです。それでも、親株の葉の質や形、葉茎の色などは受け継がれます。もし。特徴のある親株を選んで交配すれば、いつか将来、目を見張るようなホスタが育っているのを発見できるかも...やってみなければわかりませんよ。

それでは、私流のギボウシの育種の方法をご紹介します。

受粉

ミツバチや他の昆虫に受粉をまかせるのもいいでしょう。

写真4

でも、もし、葉の色とか質など、特定の特徴を持った苗が欲しいと思ったら、やはり気に入った品種を選んで交配するのが一番です。それでは、ミツバチや昆虫がたくさん、早起きをして、受粉を手伝ってくれる中、どのようにすればよいでしょう?私の場合、夕方のうちに、翌朝開きそうな、ふっくらしたつぼみを選んで、めしべだけ残して、花弁とおしべを、皆むしりとってしまいます。(写真4)こうすることによって、足場を失い、昆虫類はめしべに近寄ることが出来なくなります。翌朝、交配しようと思う花からおしべを抜き取り、花粉をめしべにぬります。思ったより簡単でしょう?

もちろん、昆虫を完全にシャットアウトするため、つぼみに袋をかぶせると、より安全です。

The Hosta Library にさらに詳しい絵や写真、説明(英語のみ)が載っています。

種子の採取

下の写真(写真5)は種子のさやをつけた黄覆輪トクダマです。種子が十分熟すまで気長に待ちます。さやが茶色になり裂け目がはいりはじめると(写真6)採取できます。普通2~3ヶ月かかりますが、開花が早ければ熟すまで長期間かかるようです。種子はさやのまま採取して、名前を明記した封筒に入れて乾かしますと、さやが完全に開いて種が採りやすくなります。ギボウシの種子は薄っぺらで黒色です。(写真7)タネの一方のプツンと膨れている部分が発芽します。もしすぐにタネを植えないのなら、密封したビニール袋等に入れて、冷凍庫で2~3年は保存できるという事です。


写真5: 種子のさや

写真6: タネが熟したさや

写真7: ホスタのタネ

タネ蒔き

タネを蒔く前に、容器を洗い、培養土を消毒します。消毒の方法はいくつかあります。

  • 80~85°Cのオーブンで約30分
  • 電子レンジの高で2~3分
  • 熱湯をかける
消毒して十分水を含ませた培養土の上に種をおき、軽く土をかぶせます。土が乾くのを防ぐため、容器にふたをするか、ふたがない場合にはビニール袋に入れます。気温が低いと発芽しにくいので、容器を暖かいところに置きます。発芽するまで、光は必要としません。大体一週間から一ヶ月の間に発芽します。

別な方法として、種をぬらしたペーパータオルにはさみ、さらにビニール袋に入れて発芽を待ち、発芽してから土に植えることもできます。この方法ですと発芽の状態を観察できますから、種の数が少ない時や植える前に発芽を確かめておきたいような時に利用すると便利です。

種を植える容器としては、卵のパックとかスーパーで売られている蓋つきの食料品の容器などなんでも利用できます。蓋がありますと、土から芽が出るまでの間容器内の湿度を保っておくのに便利です。底に穴を開けることをお忘れなく!

成長の楽しみ

写真8:
一ヵ月後の苗
発芽してからは、一日24時間、5センチくらいの距離を置いて蛍光灯で照らします。この方法で冬季間だけでもすばらしい成長率が得られます。左の写真(写真8)は種をまいてから一ヵ月後の苗です。

私は葉が2~3枚出たところで植え替えを始めます。容器の大きさにかかわらず、月に一度くらいの割で植え替えをすると成長が早いようです。発泡スチロールカップを利用すると、いろいろな大きさのものがあり植え替えに便利です。


写真9: 2ヵ月後

写真10: 
花が咲いている実生苗
右の写真(写真9)は2ヶ月後の苗です。すでに異なった葉の特徴が見られます。

成長が早いものは約4ヶ月から4ヵ月半くらいで花が咲きます。写真10はタネを蒔いて4ヶ月のコバギボウシの実生苗です。

下の写真はギボウシの苗が、それぞれ3ヶ月、4ヶ月、8ヶ月の時に撮影したものです。

実生苗を屋外に移動する前に、少々慣らす必要があります。あまり日が照っていない日に、苗を数時間屋外に置くことからはじめます。毎回時間を長くして、苗を太陽や風に少しずつ慣れさせます。

3ヵ月後 4ヵ月後 8ヵ月後

葉のボコボコした質とか波打ち具合と言った実生の苗本来の特徴が現れるまでに最低2年はかかると言われます。これらのギボウシの苗がどの様に成長してどんな特徴をあらわすのか見守っていくのが楽しみです。( "My Hosta Babies Photo Album" に続く)



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