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ホスタ対ギボウシ - その相違について

このページは西洋の人たちのために書いた記事を翻訳したものですので、その事を念頭において読んでください。

「ホスタって何でしょう?」もしそのような質問をされたら、どのように答えますか -- 植物、日陰で育つ多年草、日陰に強い多年草、観葉の多年草...

それでは、ギボウシは何でしょう?ひと言で言えば「ホスタ」にあたる日本語ですよね。でも、それだけで済ますことが出来ない、もっと根本的な違いがあるように思えるのです。日本の友人を通して得たギボウシに関する情報をまとめてみました。皆さんと共に考えてみたいと思います。

ギボウシは雑草です

そうですね、「雑草」という言葉はちょっときついかも知れませんが、まったく的外れではありません。ギボウシは、庭園の外でも生育しているのです。例えば、道端、沼地、山の中、といったところに、わざわざ植えられることなく、自生しています。

二枚の写真をご紹介します。日本の友人が撮影したものです。


写真1
写真提供
nature lover

写真2
写真提供
Kenya

渓谷や
   岩に染み入る
       ギボウシかな

ギボウシ(おそらくコバギボウシ)が水田のあぜ道に生育しています。(写真1)

写真2 では、オオバギボウシが、渓谷の岩の間に生育しています。写真の中に書かれているのは「俳句」とよばれる詩です。

ギボウシは雑草のごとく何処にでもある、ということが原因で、日本でのギボウシの人気はいまひとつ、といわれます。


写真3
写真提供
nature lover

ギボウシは食料品店で購入できます

日本は有益な野生植物に恵まれた国です。日本の人達は、春のタケノコやゼンマイから、秋のキノコまで、食用になる野生植物は見逃しません。そして、もちろん、もうお察しですね、ギボウシもそのひとつなのです。

ギボウシは「ウルイ」と呼ばれて春に食料品店で売られます。聞くところによりますと、早春、地面から顔を出したばかりの芽でしたら、アスパラガスのように、または葉が開き始めたところで、ほうれん草のようにいただけるそうです。つぼみでさえ、テンプラにあげることが出来るとか。写真3 は、食料品店で野菜として購入したギボウシ(ウルイ)の一束です。

寒河江市の住民が、食用に植えていたギボウシの中に覆輪の芽代わりを見つけました。あまりきれいなので、それを鉢植えにして家の前に置いたところ、園芸関係者がたまたま見かけて、このギボウシが桧舞台に立つきっかけになったといわれます。もちろん,おわかりですね、日本が世界に誇れる品種、サガエギボウシのことです。このサガエギボウシ、食用になってしまわず、本当に良かったと思いませんか。

ギボウシは野の花です

日本の記事の中でギボウシの写真(特に野生の)をご覧になったことがある方なら、おそらくお気づきと思いますが、写真の多くは、葉ではなく、花に焦点をあわせています。私たち西洋の国々では、ホスタは葉を楽しむ植物ですが、日本人はギボウシを「野の花」と考えているようです。日本の私の母も、ギボウシを切花にしていました。

このページを訪れてくださった方に、私からの特別のプレゼントがあります。コンピューターに日本語のソフトを入れていない限り、日本語のサイトをサーフするのは不可能です。そこで、Google の日本語サイトの検索結果をご紹介します。クリックすると、日本語のサイトのギボウシの写真をたくさん見ることが出来ます。ギボウシの写真でないものもありますが、それは、ギボウシの写真が含まれたサイトにリンクされています。

コバギボウシ (Hosta sieboldii)

オオバギボウシ (Hosta montana)

タチギボウシ (Hosta rectifolia)

イワギボウシ (Hosta longipes)

ギボウシは何処に?


写真4: 写真提供
Rojiura-no-Giboshi

こんな声が聞こえてきそうですね...「美しい日本のホスタの写真を ; The Hosta Library で見たことがあります。このようなギボウシを何処で見つけられますか?そのようなホスタが本当に野生で存在するのですか?」

はい、存在しますよ。コバギボウシ (Hosta sieboldii) とオオバギボウシ (Hosta montana) は、ほとんど日本全土に分布しています。他の異なった原種も地方によって見られます。そして、縞斑や覆輪のギボウシも時おり発見されます。その中でも、イワギボウシ (Hosta longipes) 、特に秩父地方 で発見されたものは、価値があるとされています。写真4(秩父の華) は、そのイワギボウシの一種です。美しいでしょう?

夢にみる理想のホスタを得るために、西洋では交配を繰り返します。ところが、日本では自然の神様に頼るところが大きく、交配や育種はまだアメリカほど盛んではありません。ですから、珍しいギボウシを見つけるのは、宝くじに当たるようなものなのです。それでも、野生の変異品をうまく見つけ出す人はいるのです。そのようなギボウシは、見つけられると、ただちに個人のコレクションに加えられて、市場に出ることがないか、あるいは専門のナーセリーや業者を通さなければ入手できないようになるのです。(もちろん高額です)

私の友人に、そのような珍しく美しいギボウシのコレクションをしている人がいます。幸いにもホームページをお持ちですので、ご紹介します --  路地裏のギボウシ・コレクション

組織培養、それは困ります!

新しい品種は、最初は高価かもしれません。ギボウシの新種が、オークションで500ドル以上、時によっては1000ドル以上もの価格で落札されるのを見たことがおありかと思います。でも、多くの場合、アメリカでは、このようなホスタは組織培養ラボに送られ、2~3年後には手ごろな価格で市場に登場するようになります。ホスタ愛好者にとってこのうえもないことです。新しい品種に100ドル支払うのををためらうなら、2~3年待てばよいのです。

しかし、日本の収集家は、そうは思っていないようです。

日本のギボウシ収集家達は、自分のコレクションの価値が下がらないよう、懸命に努力しています。普通、優秀品を発見した人の名前や発見場所は公表されません。素晴らしい実生苗の交配に使われた品種でさえ、必ずしも公表されない、ということを聞いたことがあります。

そのようなギボウシは、株分けによってのみ増やされますので、希少価値と価格を保つことが出来ます。入手先も限られたままです。ギボウシを海外に輸出してくれるナーセリーがあるとは、聞いたことがありません。西洋人とは応対さえしない、というある有名なナーセリーのことを、数人の人から聞いたこともあります。、お分かりのように、「希少価値が高く高額」なギボウシも、ひとたび日本を離れると、組織培養ラボに送られて、その価値を失ってしまう可能性が高いからです。

日本でも海外の品種を見かけられます。でも山の中ではなく、庭園の中です。海外の品種は、「食料品店」ではなく、ナーセリーで売っています。 

西洋では新品種は組織培養され、短期間のうちに一般市場で入手できるようになります。しかし日本では、新しく「発見」されたギボウシは、限られた収集家に保持されます。

「ギボウシ」 と 「ホスタ」...生物学上は同一植物ですが、それぞれ異なった二つの文化を代表していると思います。いかがでしょう?

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